“おうみょうぶ”の漢字の書き方と例文
語句割合
王命婦100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それ以来どの恋人の所へも行かず宮中の宿直所とのいどころででも、二条の院ででも、昼間は終日物思いに暮らして、王命婦おうみょうぶに手引きを迫ることのほかは何もしなかった。
源氏物語:05 若紫 (新字新仮名) / 紫式部(著)
源氏は東宮へもお暇乞いの御挨拶あいさつをした。中宮は王命婦おうみょうぶを御自身の代わりに宮のおそばへつけておありになるので、その部屋のほうへ手紙を持たせてやったのである。
源氏物語:12 須磨 (新字新仮名) / 紫式部(著)
まして東宮は常に源氏を恋しく思召おぼしめして、人の見ぬ時には泣いておいでになるのを、乳母めのとたちは哀れに拝見していた。王命婦おうみょうぶはその中でもことに複雑な御同情をしているのである。
源氏物語:12 須磨 (新字新仮名) / 紫式部(著)