無題(故海野十三氏追悼諸家文集)むだい(こうんのじゅうぞうしついとうしょかぶんしゅう)
「海野さんのものを全部読まして下さい」と言って来た、若い電気学生があった。それは私の知人の次男坊で、私の書いたものなどは、鼻であしらって、一向感服した顔もしてくれないお点の辛い青年であったが、海野君の作品にひどく傾倒して、私の持っている海野 …