とても蒸暑い日でした。私たちは、暑い暑い、今日は殊更に暑いではないか、僕はさつきまで自分の部屋に居たのであるが、凝つとしても汗が流れたよ、身の扱ひように困つて転々してゐた仕未だ。昨日と今日は室内でも九十度を超へたのだからね——などゝ話合ひ、 …
著者 | 牧野信一 |
ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
初出 | 「婦人サロン 第二巻第九号(一周年紀念九月特輯号)」文藝春秋社、1930(昭和5)年9月1日 |
文字種別 | 新字旧仮名 |
読書目安時間 | 約5分(500文字/分) |
朗読目安時間 | 約7分(300文字/分) |