カンナとオンナ
ひぐらしの鳴き声が涼しい。 わたしは、わたしのテーブルの前に坐って料理をし、客はわたしのテーブルの前に坐っていた。 わたしは、料理をいつも自分で作りつつ食べ、客にもすすめる。 客は詩人であった。 どんな詩をつくるのかわたしは知らぬ。その詩人 …