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『青い焔』
ふりがな文庫
『
青い焔
(
あおいほのお
)
』
霧の深い夜が毎晩のやうに続いた。黒々と打ち続いた雑木林の繁みの間から流れ出して来るかのやうに、それは月光を浴びて乳色に白みながら、音もなく菜園の上に拡がりわたつた。梨畑が朦朧と煙つた白色の中に薄れて行くと、連なつた葡萄棚の輪郭も徐々に融かさ …
著者
北条民雄
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約11分(500文字/分)
朗読目安時間
約17分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
歔欷
(
すすりな
)
扉
(
と
)
独言
(
ひとりご
)
生物
(
いきもの
)
被
(
かぶ
)