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『宿命の CANDIDE』
ふりがな文庫
『
宿命の CANDIDE
(
しゅくめいのカンディード
)
』
六七年前、菱山と机を並べて仏蘭西語を学んでゐた頃、彼は強度の神経衰弱のやうであつた。眼は濁り、鋭かつた。身体はいつもふらついてゐた。終日読み耽り、考へ耽り、書き疲れて、街頭へ出たものらしい。友達の顔さへ見れば暴風の激しさで語り、その全身の動 …
著者
坂口安吾
ジャンル
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆
初出
「桜 第二号」中西書店、1933(昭和8)年7月1日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約5分(500文字/分)
朗読目安時間
約8分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
如
(
し
)
併
(
しか
)
彷徨
(
さまよ
)
索
(
もと
)
罅
(
ひび
)
翌
(
あく
)