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『沼辺より』
ふりがな文庫
『
沼辺より
(
ぬまべより
)
』
こんな沼には名前などは無いのかと思つてゐたところが、このごろになつてこれが鬼涙沼といふのだといふことを知つた。明るい櫟林にとり囲まれた擂鉢形の底に円く蒼い水を湛へてゐる。やはり噴火口の痕跡なのであらう。 土筆、ぜんまひ、ツバナ、蕨などの芽が …
著者
牧野信一
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「新潮 第三十巻第三号」新潮社、1933(昭和8)年3月1日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約27分(500文字/分)
朗読目安時間
約44分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
覆
(
シエード
)
閂
(
スヰツチ
)
氷柱
(
つらゝ
)
反響
(
こだま
)
鬼涙
(
きなだ
)