かの日の歌【四】かのひのうた【四】
◉ ささへかねたる苦痛の重さ! 心と肉とは、時ふるへり。 年わかき悲哀とそのきほひは、 何日きゆべき!あわれ迷はしきかな。 人通りの繁き町へゆかむ、 南!旧暦十五夜の黄金の涙を たゝへし町へ! そこにはあまき女の声、 暗の中に紅きルビーの如 …