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吹起
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ふきおこ
ふりがな文庫
“
吹起
(
ふきおこ
)” の例文
この折から聞えはじめたのはどっという
山彦
(
こだま
)
に伝わる
響
(
ひびき
)
、ちょうど山の奥に風が
渦巻
(
うづま
)
いてそこから
吹起
(
ふきおこ
)
る穴があいたように感じられる。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
いつか身は不治の
病
(
やまい
)
に腸と胃とを冒さるるや
寒夜
(
かんや
)
に独り火を
吹起
(
ふきおこ
)
して薬飲む湯をわかす時なぞ親切に世話してくれる女もあらばと思う事もあったが
雨瀟瀟
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
風に
揉
(
もま
)
れて暮したり
漸
(
やうや
)
く五日の
申
(
さる
)
の
下刻
(
げこく
)
に及び少し風も
靜
(
しづ
)
まり浪も
稍
(
やゝ
)
穩
(
おだや
)
かに成ければ
僅
(
わづ
)
かに
蘇生
(
そせい
)
の心地して
悦
(
よろこ
)
びしが間もなく其夜の
初更
(
しよかう
)
に再び
震動
(
しんどう
)
雷電
(
らいでん
)
し
颶風
(
ぐふう
)
頻
(
しき
)
りに
吹起
(
ふきおこ
)
り以前に
倍
(
ばい
)
して
強
(
つよ
)
ければ
船
(
ふね
)
は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
此
(
こ
)
の
折
(
をり
)
から
聞
(
きこ
)
えはじめたのは
哄
(
どツ
)
といふ
山彦
(
やまひこ
)
に
伝
(
つた
)
はる
響
(
ひゞき
)
、
丁度
(
ちやうど
)
山
(
やま
)
の
奥
(
おく
)
に
風
(
かぜ
)
が
渦巻
(
うづま
)
いて
其処
(
そこ
)
から
吹起
(
ふきおこ
)
る
穴
(
あな
)
があいたやうに
感
(
かん
)
じられる。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
吹
常用漢字
中学
部首:⼝
7画
起
常用漢字
小3
部首:⾛
10画
“吹”で始まる語句
吹
吹聴
吹雪
吹上
吹出
吹聽
吹込
吹矢
吹掛
吹消