鯱鉾立しゃちほこだち)” の例文
いぬかわをかぶって、おせんのはだかおも存分ぞんぶんうえうつってるなんざ、素人しろうとにゃ、鯱鉾立しゃちほこだちをしても、かんがえられるげいじゃねえッてのよ
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
「さあ、此方こっちへお入りなさい。遠慮しないでね、家にいる積りで何でもしてお遊びなさい」と云ったから、乃公は突然いきなり鯱鉾立しゃちほこだちをしてやった。
いたずら小僧日記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
鯱鉾立しゃちほこだちをしても吾妻屋永左衛門に及ぶ筈もなく、それを知りつくしているだけに、泥んこの中に引っくり返った永左衛門、急に自信を取戻して来ました。
大芳棟梁も矢張やはりこの名人上手のうちに数えらるゝ人ですから、何うも一風流変っておりますが、仕事にかけたらんな大工さんが鯱鉾立しゃちほこだちして張り合ってもかないません。