かひ)” の例文
此馬冬こもりのかひやうによりてやせるとこえるありて、やせたるは馬ぬしまづしさもしるゝものなり。
これがもう少し古くなりますと、はとかひといふやつがある。いゝ加減ぶしな人間のことを鳩の飼といふので、熊野の新宮、本宮の事を云ひ立てて、そこの鳩の飼料にするといふ名義で錢を貰ふ。
物貰ひの話 (旧字旧仮名) / 三田村鳶魚(著)
主人を乗せて来て汗になつた馬が落ち着いた上で、かひを付けて遣つて、それから寝なくてはならない。食料は枯草で好いのである。ヤクツク地方の馬は余り丈夫ではない。併し飼ふには面倒が少ない。
ぴきかひおはせける故九郎兵衞も今は行處なければ條七の弟分になつて三年程かせぐ中こゝに條七女房おてつと云ふは三歳になるむすめお里もありながら何時しか九郎兵衞と怪敷あやしき中と成しにぞ或日九郎兵衞と云合せ土地ところ鎭守ちんじゆ白旗しらはた明神みやうじんもりにて白鳥はくてう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
此馬冬こもりのかひやうによりてやせるとこえるありて、やせたるは馬ぬしまづしさもしるゝものなり。
すむ魚沼郡うおぬまこほりうち浦佐うらさ宿のざい大倉村の樵夫きこり八海山に入りし時、いかにしてか白き児熊こくまいけどり、世にめづらしとてかひおきしに香具師かうぐし(江戸にいふ見世もの師の古風なるもの)これを買もとめ