とう)” の例文
昼餉ひるげとうべにとて立寄りたる家の老媼おうなをとらえて問いただすに、この村今は赤痢せきりにかかるもの多ければ、年若くさかんなるものどもはそのためにはしり廻りて暇なく
知々夫紀行 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その痛さより、身はくだくるかと思えども、なおも命はあらしゃった。されども慈悲じひもある人の、生きたと見てはとてもとうべはせまいとて、息を殺しをつぶっていられたじゃ。
二十六夜 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)