飛下とびおり)” の例文
射落された鴉のような姿をも、その塔の上から飛下とびおりする姿を、一切が衰弱したかれの神経のうえに去来する影をも。
幻影の都市 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
ステツキるやいなや、畜生ちくしやうつて、まど飛下とびおりると、うだらう、たゝきもひしぎもしないうちに、へびが、ぱツと寸々ずた/\れてとをあまりにけて、蜿々うね/\つてうごめいた。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
伊賀亮ます/\わらひこゝ刀架かたなかけめ其方如き者の刄が伊賀亮の身に立べき切ば見事に切て見よと立掛たちかゝるを左京と常樂院の兩人は中へ分入押止おしとゞめければ天一坊は疊の上より飛下とびおり伊賀亮に向如何に伊賀亮
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
くだんの馬士見付みつけて是御用だ繪符だ/\若いしうオイ/\と云ふに面々めん/\ばた/\と飛下とびおりる故九助は是サ馬士殿おろさず共いゝ憫然かあひさうな何さ惣體そうたいに根方の奴等やつらはずるいから時々とき/″\に合せて置ねへと成やせん時に旦那いそぎなら箱根を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)