ひらき)” の例文
これまへにもまうしましたとほり、狂歌師きやうかしつて狂歌きやうかひらきをいたす時、なにかおたがひ可笑をかしい話でもして、ワツと笑ふはうからうとふので、二三くわいやつて見るととん面白おもしろいから
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
しかるに今日、こころみに士族の系図をひらきてこれを見れば、古来上下の両等が父祖を共にしたる者なし、祖先の口碑こうひを共にしたる者なし。あたかも一藩中に人種のことなる者というもなり。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
極陰の地にあなを作り、屋をつくかけ、別に清浄しやう/″\の地にかきをめぐらして、人にふませず、鳥獣てうじうにもけがさせず、しかして雪をまち、雪ふれば此地の雪をかのあなつきこめうづめ、人是を守り、六月朔日是をひらき
牛のしりがいここに外れてモウともギュウとも云うべき言葉なく、何と珠運に云い訳せん、さりとて猥褻みだらなるおこないはお辰に限りてなかりし者をと蜘手くもでに思い屈する時、先程の男きたりてまた渡す包物つつみものひらきて見れば
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
先ずおひらきと致しましょう、孝助殿どうか幾久しく願います、娘はまだ年もいかず、世間知らずの不束者だから何分宜しくお頼み申す、氷人なこうどは宵のうちだから、婆アいゝかえ、頼んだぜ
極陰の地にあなを作り、屋をつくかけ、別に清浄しやう/″\の地にかきをめぐらして、人にふませず、鳥獣てうじうにもけがさせず、しかして雪をまち、雪ふれば此地の雪をかのあなつきこめうづめ、人是を守り、六月朔日是をひらき
落語らくご濫觴らんしやうは、昔時むかし狂歌師きやうかし狂歌きやうかひらきときに、たがひに手をつかねてツクネンと考込かんがへこんでつてはくつします、そこ其合間そのあひまに世の中の雑談ざつだんたがひに語りうて、一うつつたのが濫觴はじまりでござります。
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
矢張やはり判者はんじやはうからうとふので、烏亭焉馬うていえんば判者はんじやいたし、そこ狂歌師きやうかしひらきと共に此落語このらくごひらきもやらうとふ事になり、談洲楼焉馬だんしゆうろうえんば判者はんじやで、四方よも赤良あから補助ほじよといふ事で、披露文ちらしを配つたが
落語の濫觴 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)