“追立”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おった33.3%
おったて16.7%
おひた16.7%
おいたて11.1%
おいた5.6%
おつたて5.6%
おひたて5.6%
おツた5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前後には、追立おったての武士、役人などが、ものものしく、護り固め、——ひとりの下司は、板に書いた罪文を、手に掲げて、先を、歩き出した。
「さあさあ、追立おったてを食わないうちに、君子は庖廚ほうちゅうを遠ざかろう。お客様はそちらへ——ちょっとぼくは、ここの仏間というのへ御挨拶。」
卵塔場の天女 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
十八九時分に、学窓にもぢつとしてゐられず、何か追立おひたてられるやうな気持で、いきなり故郷を飛出した頃の自分と同じであつた。
町の踊り場 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
昼は肴屋さかなや店頭みせさき魚骨ぎょこつを求めて、なさけ知らぬ人のしもと追立おいたてられ。或時は村童さとのこらかれて、大路おおじあだし犬と争ひ、或時は撲犬師いぬころしに襲はれて、藪蔭やぶかげに危き命をひらふ。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
追立おいたというのは、誰彼なしにみちをあるいている者をつかまえて、夫役ぶやくに使ったことをいうかと思われる。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
追立おつたてて見ませうかと云ふ我手を振りて是を願ひ下げこゝにて晝餉をしたゝめしが雨はいよ/\本降となりしゆゑかねて梅花道人奉行となりて新調せしゴム引の合羽かつぱを取りいだし支度だけ凛々敷りゝしく此所こゝを出れば胸を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
致されよ往々は家主の爲にもなるまじと申入たれば大にいかかへつて我々を追立おひたてんとなすゆゑ泥工さくわん棟梁とうりやう家主に異見して相濟あひすみし程の事もあれば馬喰町の隱居殺したるは勘太郎にちがひなしと申を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
手錠をめられた囚人や其を護送する劍を光らせる巡査や、または肥馬にまたがツた聯隊長や、其の馬の尻にくツついて行く馬丁や、犬に乘つた猿や、其の犬を追立おツたてて行く猿𢌞さるまはし
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)