虚僞いつはり)” の例文
新字:虚偽
しかはあれ、一切の虚僞いつはりを棄てつゝ、汝の見し事をこと/″\くあらはし、かさある處は人のこれを掻くにまかせよ 一二七—一二九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
まへこゝろ虚僞いつはりがなく、まこと夫婦めをとにならうなら、明日あす才覺さいかくして使者つかひをばげませうほどに、何日いつ何處どこしきぐるといふ返辭へんじをしてくだされ、すれば、一しゃう運命うんめいをばおまへ足下あしもと抛出なげだして
かしこにてかのけがれし民の手にかゝりて虚僞いつはりの世——多くの魂これを愛するがゆゑに穢る——より解かれ 一四五—一四七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
ヂュリ いや、あさぢゃ、あさぢゃ。はやいなしませ、はやう/\! 聞辛きゝづらい、蹴立けたたましい高調子たかてうしで、調子外てうしはづれに啼立なきだつるは、ありゃ雲雀ひばりぢゃ。雲雀ひばりこゑなつかしいとは虚僞いつはり、なつかしいひと引分ひきわけをる。
わが歸依はあはれおそかりき、されどローマの牧者となるにおよびて我は生の虚僞いつはり多きことをさとれり 一〇六—一〇八
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そがなかには、己がことばを善く聽く人に、虚僞いつはりの世を現はす聖なる魂、一切の善を見るによりて悦ぶ 一二四—一二六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
我は時後れてユーリオの世に生れ、似非えせ虚僞いつはりの神々の昔、善きアウグストのもとにローマに住めり 七〇—七二
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)