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艶子
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つやこ
ふりがな文庫
“
艶子
(
つやこ
)” の例文
台所には蕗子の妹で十三か四になる
艶子
(
つやこ
)
が、近所の
内儀
(
おかみ
)
さんたち二三人に囲まれて、畳に打伏したまま
潸々
(
さめざめ
)
と泣いていました。
流転
(新字新仮名)
/
山下利三郎
(著)
この先に入れといた月川
艶子
(
つやこ
)
さんのお手紙を読んでちょうだい。文句をソックリその通りに写して置きましたから。
少女地獄
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
いろいろ考えたうちに一番感じたのは、自分がこんな泥だらけの服を着て、真暗な
坑
(
あな
)
のなかに
屈
(
しゃが
)
んでるところを、
艶子
(
つやこ
)
さんと
澄江
(
すみえ
)
さんに見せたらばと云う問題であった。
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
奴
(
やっこ
)
さん又やっているな」会計係の
野田幸吉
(
のだこうきち
)
とタイピストの瀬川
艶子
(
つやこ
)
とが、席を並べてヒソヒソ話し合っているのを見ると、北川は意地の悪い
微笑
(
ほほえみ
)
を浮べて、その方へ近づいて行った。
五階の窓:01 合作の一(発端)
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
早子
(
はやこ
)
と云ふのは顏は痩せてゐたけれども目を
瞑
(
つぶ
)
つたりすると印象の強い暗い蔭が漂つた。そうして
口豆
(
くちまめ
)
な女だつた。
艶子
(
つやこ
)
と云ふのがゐた。顏の輪廓の貞奴に似た高貴な美しさを持つてゐた。
木乃伊の口紅
(旧字旧仮名)
/
田村俊子
(著)
▼ もっと見る
蓮
(
はちす
)
の
花片
(
はなびら
)
の形したる、石の面に、
艶子
(
つやこ
)
之墓と彫りたるなり。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
自分の魂が遠慮なく火の中を
馳
(
か
)
け廻って、
艶子
(
つやこ
)
さんになったり、
澄江
(
すみえ
)
さんになったり、
親爺
(
おやじ
)
になったり、金さんになったり、——
被布
(
ひふ
)
やら、
廂髪
(
ひさしがみ
)
やら、
赤毛布
(
あかげっと
)
やら、
唸
(
うな
)
り
声
(
ごえ
)
やら、
揚饅頭
(
あげまんじゅう
)
やら
坑夫
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
艶
常用漢字
中学
部首:⾊
19画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“艶”で始まる語句
艶
艶々
艶麗
艶書
艶冶
艶姿
艶消
艶聞
艶然
艶種