胡沙こさ)” の例文
東路あずまじの道の果てなる常陸帯ひたちおびをたぐりつくして、さてこれより北は胡沙こさ吹くところ、瘴癘しょうれいの気あって人をいたましめるが故に来るなかれの標示を見て
大菩薩峠:31 勿来の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「三川北虜乱レテ麻ノ如シ、四海南奔なんぽんシテ永嘉ニ似タリ、但東山ノ謝安石しゃあんせきヲ用ヒヨ、君ガ為メ談笑シテ胡沙こさヲ静メン」
岷山の隠士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
たゞたまのしるしばかり、髪は糸で結んでも、胡沙こさ吹く風は肩に乱れた、身はせ、顔はやつれけれども、目鼻立ちのりんとして、口許くちもとしまつたのは、服装なりうでも日本やまと若草わかくさ
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
草莽さうまうにして胡沙こさを馳駆し
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
たゞたまのしるしばかり、かみいとむすんでも、胡沙こさかぜかたみだれた、せ、かほやつれたけれども、目鼻立めはなだちのりんとして、口許くちもとしまつたのは、服裝なりうでも日本やまと若草わかくさ
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)