“直垂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひたたれ90.8%
ひたゝれ7.7%
したたれ1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
男は、樺桜かばざくら直垂ひたたれ梨打なしうち烏帽子えぼしをかけて、打ち出しの太刀たち濶達かったついた、三十ばかりの年配で、どうやら酒に酔っているらしい。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
赤地あかぢ蜀紅しよくこうなんど錦襴きんらん直垂ひたゝれうへへ、草摺くさずりいて、さつく/\とよろふがごと繰擴くりひろがつて、ひとおもかげ立昇たちのぼる、遠近をちこち夕煙ゆふけむりは、むらさきめて裾濃すそごなびく。
魔法罎 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
と彼の前に立ったのは白衣の直垂したたれ、白糸おどしの鎧、白い烏帽子を後様に戴き、白柄の薙刀を抱い込んで白馬に跨がった白髪の武人——蘇門山村良由と、同じ扮装よそおいに出で立った孫兵衛
稚子法師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)