“鞘当”のいろいろな読み方と例文
旧字:鞘當
読み方割合
さやあ50.0%
さやあて50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兵馬は、あまり不思議だから、非常中の非常手段ではあったが、ワザと近寄ってその武家にカチッと、自分から鞘当さやあてを試みました。
大菩薩峠:18 安房の国の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「そんな気のきいた話じゃありませんよ、いつか話したでしょう、薄墨華魁のことで鞘当さやあてをして居る、二本差りゃんこと薬種屋の若主人」
猛烈な達引たてひき鞘当さやあての中に、駒次郎が次第に頭をもたげ、町内の若い衆も、勝蔵も排斥して、お勢の愛を一人占めにして行く様子でした。
芝居の「鞘当さやあて」の背景に見るような廓の春を描き出すことになったのは、この物語の主人公がほろびてから二十年余の後であった。
籠釣瓶 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)