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白羽二重
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しろはぶたへ
ふりがな文庫
“
白羽二重
(
しろはぶたへ
)” の例文
友染
(
いうぜん
)
の
切
(
きれ
)
に、
白羽二重
(
しろはぶたへ
)
の
裏
(
うら
)
をかさねて、
紫
(
むらさき
)
の
紐
(
ひも
)
で
口
(
くち
)
を
縷
(
かゞ
)
つた、
衣絵
(
きぬゑ
)
さんが
手縫
(
てぬい
)
の
服紗袋
(
ふくさぶくろ
)
に
包
(
つゝ
)
んで、
園
(
その
)
に
贈
(
おく
)
つた、
白
(
しろ
)
く
輝
(
かゞや
)
く
小鍋
(
こなべ
)
である。
銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
唯継は例の
倨
(
おご
)
りて天を
睨
(
にら
)
むやうに
打仰
(
うちあふ
)
ぎて、杖の
獅子頭
(
ししがしら
)
を
撫廻
(
なでまは
)
しつつ、
少時
(
しばらく
)
思案する
体
(
てい
)
なりしが、やをら
白羽二重
(
しろはぶたへ
)
のハンカチイフを
取出
(
とりいだ
)
して、片手に
一揮
(
ひとふり
)
揮
(
ふ
)
るよと見れば
鼻
(
はな
)
を
拭
(
ぬぐ
)
へり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「なんだ、こりや
白羽二重
(
しろはぶたへ
)
ぢやないか。こんなものが何で天の羽衣だ。」
竜宮の犬
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
と
心
(
こゝろ
)
で
言
(
い
)
つて、
思
(
おも
)
はず、
直
(
ひた
)
と
寄
(
よ
)
つた
膝
(
ひざ
)
が、うつかり、
袖
(
そで
)
と
思
(
おも
)
ふ
掻巻
(
かいまき
)
の
友染
(
いうぜん
)
に
触
(
ふ
)
れると、
白羽二重
(
しろはぶたへ
)
の
小浪
(
さゞなみ
)
が、
青
(
あを
)
く
水
(
みづ
)
のやうに
其
(
そ
)
の
襟
(
えり
)
にかゝつた。
続銀鼎
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
白羽二重
(
しろはぶたへ
)
のハンカチイフに涙を
掩
(
おほ
)
へる指に赤く、白く
指環
(
リング
)
の玉を
耀
(
かがやか
)
したる、
殆
(
ほとん
)
ど物語の画をも
看
(
み
)
るらん心地して、この美き人の身の上に何事の起りけると、豊は
可恐
(
おそろし
)
きやうにも覚ゆるぞかし。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
苦痛
(
くつう
)
の
顏
(
かほ
)
の、
醜
(
みにく
)
さを
隱
(
かく
)
さうと、
裏
(
うら
)
も
表
(
おもて
)
も
同
(
おな
)
じ
雪
(
ゆき
)
の、
厚
(
あつ
)
く、
重
(
おも
)
い、
外套
(
ぐわいたう
)
の
袖
(
そで
)
を
被
(
かぶ
)
ると、また
青
(
あを
)
い
火
(
ひ
)
の
影
(
かげ
)
に、
紫陽花
(
あぢさゐ
)
の
花
(
はな
)
に
包
(
つゝ
)
まれますやうで、
且
(
か
)
つ
白羽二重
(
しろはぶたへ
)
の
裏
(
うら
)
に
薄萌黄
(
うすもえぎ
)
がすツと
透
(
とほ
)
るやうでした。
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
羽
常用漢字
小2
部首:⽻
6画
二
常用漢字
小1
部首:⼆
2画
重
常用漢字
小3
部首:⾥
9画
“白羽二重”で始まる語句
白羽二重一重