いと)” の例文
この人はよはひぼ我と同じくして、その家は貴族なり。心爽かにして頓智あり、會話もいとたくみなれば、人皆その言ふところを樂み聽けり。
中阿や南阿の土人が、象と花驢いと多かった時、これを馴らし使う試験をかさねず、空しくこれを狩り殺したは、その社会の発達をいたく妨げた事とおもう。
人の生まるる始めのこと、死にてのちの理などを推慮おしはかりにいうは、いとやくなきわざなれば、ただに古伝説を守りて、人の生まるることは、天津神あまつかみくすしくたえなる産霊むすび御霊みたまによりて
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
一八八三年四版グリフィスとヘンフレイの『顕微鏡学字彙ゼ・ミクログラフィク・ジクショナリー』六二三頁に、英国にただ一種いとまれに生ず、外国にはその一種を染料とすとあると述べ置く。
明日霊銑むらの少年と湖辺に鼓噪こそうすると須臾しばらくして波湧き激声雷のごとく、二牛あいせるを見るにその一いとくるしんで腹肋皆白し、霊銑後の蜃にてると水血に変じ
ただわが邦の人の眼界いと狭く、外人が先鞭を着けた跡を襲踏するのみで、われより先例を出す事少なきを笑止に思い、二十余年既に予に右様の思案がうかみいたてふ昔話をし置く。
この尊者については、近出の『仏教大辞彙』などに見える珍譚いと多い。
どうも虚譚うそらしいが、これにやや似て実際今もあるはブラジルのカンジル魚だ。長わずか三厘三毛ほどでいと小便のにおいを好み、川に浴する人の尿道に登り入りて後、頬のとげを起すから引き出し得ず。
かたちは猿猴のごとくで小さし、目赤く尾短くてなきごとく青黄にして黒し、昼は動かず、夜は風に因っていと捷く騰躍し巌を越え樹を過ぎて鳥の飛ぶごとし、人を見ればじて叩頭こうとう憐みを乞う態のごとし