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ものもら
ふりがな文庫
“
物貰
(
ものもら
)” の例文
手が
塞
(
ふさ
)
がっている?
物貰
(
ものもら
)
いと私は間違えられたのだ! 脳天から打ちのめされたような気がして、私はもうふらふらとした。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
全体に
門付
(
かどつ
)
け
物貰
(
ものもら
)
いの
輩
(
やから
)
を、すべて人間の
落魄
(
らくはく
)
した姿のように考えることは、やや一方に偏した
観方
(
みかた
)
なのかも知れない。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
いつか、月ノ宮の
鳥居
(
とりい
)
の下で見たこともあるが、
蛾次郎
(
がじろう
)
は、ただの
物貰
(
ものもら
)
いとしか思わないので、いまの餅屋のおつりのうちから
鐚銭
(
びたせん
)
を一枚なげて
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この寒さにお堀端の吹き
曝
(
さら
)
しへ出ましては、こ、この子がかわいそうでございます。いろいろ災難に
逢
(
あ
)
いまして、にわかの
物貰
(
ものもら
)
いで勝手は
分
(
わか
)
りませず……
夜行巡査
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
木之助があけようとして手をかけた入口の
格子
(
こうし
)
硝子に「諸芸人、
物貰
(
ものもら
)
い、押売り、
強請
(
ゆすり
)
、一切おことわり、警察電話一五〇番」と書いた
判紙
(
はんし
)
が
貼
(
は
)
ってあった。
最後の胡弓弾き
(新字新仮名)
/
新美南吉
(著)
▼ もっと見る
その話は算うるに
勝
(
た
)
えぬほどあるが、馬を題に作った初唄
唱
(
うた
)
う芸妓や、春駒を舞わせて来る
物貰
(
ものもら
)
い同然、全国新聞雑誌の新年号が馬の話で読者を飽かすはず故
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
だから
柘榴口
(
ざくろぐち
)
の
内外
(
うちそと
)
は、すべてがまるで戦場のように騒々しい。そこへ
暖簾
(
のれん
)
をくぐって、
商人
(
あきうど
)
が来る。
物貰
(
ものもら
)
いが来る。客の出入りはもちろんあった。その混雑の中に——
戯作三昧
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
勝手
(
かって
)
に屋敷の中を通る小学校通いの子供の草履ばた/\で驚いて朝寝の
眠
(
ねむり
)
をさましたもので、
乞食
(
こじき
)
物貰
(
ものもら
)
い話客千客万来であったが、今は屋敷中ぐるりと竹の四ツ
目籬
(
めがき
)
や、
楆
(
かなめ
)
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
乞食は
物貰
(
ものもら
)
ひに次いでは、音楽家ほど割のいゝ仕事はないと思つたらしかつた。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
又
節分
(
せつぶん
)
に
物貰
(
ものもら
)
いをしたこともある。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
何れへ
行
(
ゆき
)
たるやと問に長八は何か
急用
(
きふよう
)
ありとて下谷の山崎町へ參りしと答へければ半四郎
然樣
(
さう
)
か
親類
(
しんるゐ
)
にても有て行たるやと云に否何か外の用達に參りし樣子なるが山崎町と云處は
乞丐頭長屋
(
がうむねながや
)
ばかりあつて浪人者や
物貰
(
ものもら
)
ひの住居する所なりと云ば半四郎
夫
(
それ
)
では長八は
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
近頃の記録に出ているのは、すべて
願人坊主
(
がんにんぼうず
)
に近い
門付
(
かどづ
)
け
物貰
(
ものもら
)
いの
徒
(
と
)
であったが、それでもまだ彼らの唱えあるいた歌詞などの中には、比較に値する僅かずつの特徴が伝わっている。
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
となお
物貰
(
ものもら
)
いという念は
失
(
う
)
せぬ。
海異記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
貰
漢検準1級
部首:⾙
12画
“物”で始まる語句
物
物凄
物語
物憂
物識
物怪
物騒
物置
物音
物思