次郎じろう)” の例文
「やあ、きれいだな。あおあかやでぬったごもんがあって、龍宮りゅうぐうってこんなきれいなところかなあ。」と、次郎じろうさんは感心かんしんしていました。
きれいなきれいな町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
そこで太郎たろう次郎じろう支度じたくをして、のこのこ布団ふとんからはいして、をあけてそとへ出ました。そらはよくれて、ほしがきらきらひかっていました。
物のいわれ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
ともあれ、先に六波羅が発した飛馬ひばは、すでに事を鎌倉表に報じており、幕府は即刻、工藤くどう右衛門次郎じろう諏訪三郎兵衛すわさぶろうひょうえの両使を、都へ急派した。
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
このほか平等院、北の院などの強僧も加わり、武士には渡辺わたなべはぶく、播磨の次郎じろうさずくきおう滝口たきぐちなどその勢合せて千五百余人、眉宇に決意を秘めて三井寺を出発したのであった。
本田次郎じろうは、この一週間ばかり、寒さにくちばしをしめつけられたような、そのひそやかな、いじらしい雀の一声がきこえて来ると、読書をやめ、そっと小窓のカーテンをあけて、硝子戸ガラスどごしに
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
樽屋たるや次郎じろうさんがつかつかとはいってきて
空気ポンプ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
次郎じろうさんは、往来おうらいちどまってていました。やはりゆうちゃんでした。もちぼうをち、片手かたてにとんぼのかごをぶらさげていました。
きれいなきれいな町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
むかし、三にんの男の子をったおかあさんがありました。総領そうりょう太郎たろうさん、二ばんめが次郎じろうさん、いちばんすえのごく小さいのが、三郎さぶろうさんです。
物のいわれ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
ちょうど、その学校がっこうやすみでありましたから、次郎じろうは、いえそとて、となりの勇吉ゆうきちといっしょになって、あそんでいました。
雪だるま (新字新仮名) / 小川未明(著)
太郎たろう次郎じろうはそっと相談そうだんをしていますと、おくではもりもり山姥やまうば三郎さぶろうべるおとが、だんだんたかこえました。
物のいわれ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
次郎じろうさんが、おこってていってしまったあとで、きよは、どうしていいかわからないので、鉛筆えんぴつって、お勝手かってもとでいていました。
気にいらない鉛筆 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「そうさ。ぼくは、かねさんというのわるい、かわいそうなおんなのためにりにきたのだよ。」と、次郎じろうさんがいうと
きれいなきれいな町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「だって、ぼくは、ハーモニカのおといたよ。」と、次郎じろうはいいましたけれど、勇吉ゆうきちは、ほんとうにしませんでした。
雪だるま (新字新仮名) / 小川未明(著)
午後ごごになると、いもうと光子みつこさんが、さきかえってきました。それからまもなく、次郎じろうさんのくつおとがして、元気げんきよく
気にいらない鉛筆 (新字新仮名) / 小川未明(著)
自分じぶんのことは、自分じぶんでなさい。」と、おかあさんが、おっしゃったけれど、次郎じろうさんは、ききませんでした。
気にいらない鉛筆 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「やあ、おおきいだるまだなあ。」といって、二人ふたりは、自分じぶんたちのつくった、ゆきだるまををかがやかして賞歎しょうたんしました。次郎じろうは、すみでだるまのはなくちとをえがきました。
雪だるま (新字新仮名) / 小川未明(著)