果報くわはう)” の例文
抱上いだきあげ今日より後は如何にせん果報くわはうつたなき乳呑子ちのみごやと聲をはなつてかなしむを近所の人々聞知りて追々おひ/\あつまり入來りくやいひつゝ吉兵衞に力を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あめになやんで、うらにすくむわたしたちは、果報くわはうといつてもしかるべきであらう。
十六夜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
今度こんど發見はつけんされた駒岡附近こまをかふきんにも、すですで澤山たくさん横穴よこあな開發かいはつされてあるのだが、て、果報くわはうなのは今回こんくわいのお穴樣あなさまで、意外いぐわい人氣にんき一個ひとり背負せおつて、まこと希代きたい好運兒かううんじいな好運穴かううんけつといふべきである。
さてもこのみのくまでに上手じやうずなるか、たゞしは此人このひとひし果報くわはうか、しろかね平打ひらうち一つに鴇色ときいろぶさの根掛ねがけむすびしを、いうにうつくしく似合にあたまへりとれば、束髮そくはつさしのはな一輪いちりん中々なか/\あいらしく
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
時に後ろの方に當り生者必滅しやうじやひつめつ會者定離ゑしやじやうり嗚呼あゝ皆是前世ぜんせ因縁いんえん果報くわはう南無阿彌陀佛と唱ふる聲に安五郎は振返ふりかへり見れば墨染すみぞめの衣に木綿もめん頭巾づきん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
これが所夫をつとあふがれぬべくさだまりたるは天下てんか果報くわはう一人ひとりじめ前生ぜんしやう功徳くどくいかばかみたるにかとにもひとにもうらやまるゝはさしなみの隣町となりまち同商中どうしやうちゆう老舖しにせられし松澤儀右衞門まつざはぎゑもん一人息子ひとりむすこ芳之助よしのすけばるゝ優男やさをとこ
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
手當てあてとして江戸表へ名乘なのり出んとせし船中にて難風なんぷうに出合船頭せんどう水主かこ皆々みな/\海底かいてい木屑もくづとなりしが果報くわはうめでたき吉兵衞一人ひとりからふじてたすかり藤が原なる拙者のかくれ家へ來り右の次第を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)