朝暮てうぼ)” の例文
よつすみやかやかた召返めしかへし、いて、昌黎しやうれいおもてたゞしうしてふ。なんぢずや、市肆しし賤類せんるゐ朝暮てうぼいとなみに齷齪あくさくたるもの、一事いちじちやうずるあり、なんぢまなばずしてなにをかなすと、叔公をぢさん大目玉おほめだまくらはす。
花間文字 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
天竺てんぢく靈山れいざん此處に來れり。唐土たうど天台山てんだいざんまのあたりここに見る。我が身は釋迦佛にあらず、天台大師てんだいだいしにてはなし。然れども晝夜ちうやに法華經をよみ、朝暮てうぼ摩訶止觀まかしくわんを談ずれば、靈山淨土にも相似たり。
種々しゆ/″\難題なんだい申付朝暮てうぼ折檻せつかん仕つりせめ殺さん覺悟と相見え候間私し共心配仕つり候處彌々いよ/\藤五郎兄弟をうしなひ候べき内談ないだん腰元こしもとしまと申者聞り是を私し共に知らせ候により嘉川家一大事と相心得あひこゝろえしま
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
うらわかきおんそぎ髪の世をまどひ朝暮てうぼの経に鶯なくも
舞姫 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)