“朝夕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちょうせき36.8%
あさゆふ25.5%
あさゆう20.8%
てうせき9.4%
あさばん2.8%
あけくれ0.9%
あさいふ0.9%
あしたゆうべ0.9%
あしたゆふべ0.9%
ちようせき0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その上宗助はある事情のために、一年の時京都へ転学したから、朝夕ちょうせきいっしょに生活していたのは、小六の十二三の時までである。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
二十ねん生存ながらへるかれぬが、朝夕あさゆふ世界無比せかいむひ海底戰鬪艇かいていせんとうてい目前もくぜんながめつゝも、つひには、この絶島ぜつたうおにとならねばならぬのである。
それで夫婦ふうふ朝夕あさゆう長谷はせ観音かんのんさまにおいのりをして、どうぞ一人ひとり子供こどもをおさずけくださいましといって、それはねっしんにおねがもうしました。
鉢かつぎ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
かなら朝夕てうせき餘暇よかには、二階にかいまどより、家外かぐわい小丘せうきうより、また海濱かいひん埠頭はとばより、籠手こてかざしてはるかなる海上かいじやう觀望くわんぼうせられんことを。
彼は朝夕あさばん散策さんぽもすれば、写生にも出てそのあたりの地理にくわしかったので、牧場のあるのがにおちなかった。
馬の顔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
猟師かりうどの家につかへ、をさをさ猟のわざにもけて、朝夕あけくれ山野を走り巡り、数多の禽獣とりけものを捕ふれども。つらつら思へば、これまことおおいなる不義なり。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
これつい不便ふべんな事は、其昔そのむかし朝夕あさいふ往来わうらいして文章を見せ合つた仲間の大半は、はじめから文章をもつて身をたてこゝろざしの人でなかつたから、今日こんにちでは実業家じつげふかつてるのも有れば工学家こうがくかつてるのも有る
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「御老女様からのお頼みで、大僧正様が書いて下さいました。御老女様は、そのうちお石塔を立てて、そのお石塔の後ろへ、朝夕あしたゆうべの鐘の声、という歌を刻んで上げたいとおっしゃいました」
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
めぐらし段々だん/\きけば丁山小夜衣の兩人共に追々おひ/\全盛ぜんせいに成て朝夕あしたゆふべに通ひ來る客も絶間たえまなく吉原にても今は一二と呼るゝとのうはさを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
猶くれぐれも朝夕ちようせきの御自愛御大事に、幾久く御機嫌好ごきげんよう明日を御迎おんむか被遊あそばされ、ますます御繁栄に被為居候ゐらせられさふらふやう、今は世の望も、身の願も、それのみに御座候。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)