“恋人”のいろいろな読み方と例文
旧字:戀人
読み方割合
こいびと52.4%
こひびと9.5%
こひゞと9.5%
ラヴァー4.8%
こい4.8%
これ4.8%
スーチャン4.8%
ラバア4.8%
ラバー4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前夜恋人こいびとの父から絶縁の一書を送られて血を吐く思の胸を抱いて師団の中尉寄生木やどりぎの篠原良平が見物に立まじったも此春光台であった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
しか労力らうりよく仕払しはらふべき、報酬はうしうりやう莫大ばくだいなるにくるしんで、生命いのちにもへて最惜いとをし恋人こひびとかりうばふて、交換かうくわんすべき条件でうけんつる人質ひとじちたに相違さうゐない。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
が、想像さうざう矢張やはりわるはうへばかりはしらうとする。如何どうかすると、恋人こひゞとつたことを、すでうごかすべからざる事実じゞつめてしまつてゐる。さうして、其事実そのじゞつのうへに、色々いろ/\不幸ふかう事実じゞつをさへきづきあげてゐる。
背負揚 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
そして、達子から君に恋人ラヴァーがあるということを聞いた時、何故かそれを思い出して、実はすぐに彼処あすこへ内々探りに行ったものさ。すると果してそうなんだ。
野ざらし (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「なんだって……情人いろとか恋人こいとかのことを云ってるんじゃないよ。」
(新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
「分ってるよ、恋人これだろう」
お美津簪 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「誰といるねん? 恋人スーチャンとか?」
青春の逆説 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
『これは好いね? 理想的だね? こゝに恋人ラバアを得て、一緒に住むなら、僕は決してそれを辞退しないね。さうすれば、巧名も富貴も何にも要りやしないよ。甘んじて僕は此処に引込むね?』
島からの帰途 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
「ウン、一緒さ。……いいかい。Aは第一の恋人ラバー、Bが第二の恋人ラバー、Cが第三の恋人ラバーなんだよ。大人だとA子は奥様で、B子だのC子だのといったらお妾さんの事さ。面白いだろう」
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)