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念
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おもひ
ふりがな文庫
“
念
(
おもひ
)” の例文
仮令
(
たとへ
)
ば
木匠
(
こだくみ
)
の道は小なるにせよ其に一心の誠を委ね生命を懸けて、慾も
大概
(
あらまし
)
は忘れ
卑劣
(
きたな
)
き
念
(
おもひ
)
も起さず、唯只鑿をもつては能く
穿
(
ほ
)
らんことを思ひ
五重塔
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
何
(
なん
)
ぢやの、
己
(
おら
)
が
嬢様
(
ぢやうさま
)
に
念
(
おもひ
)
が
懸
(
かゝ
)
つて
煩悩
(
ぼんなう
)
が
起
(
お
)
きたのぢやの。うんにや、
秘
(
かく
)
さつしやるな、おらが
目
(
め
)
は
赤
(
あか
)
くツても、
白
(
しろ
)
いか
黒
(
くろ
)
いかはちやんと
見
(
み
)
える。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
こたび尋ねし勝概こそは、始めて我心を滿ち足らしめ、我をして
平生夢寐
(
むび
)
する所の仙郷に居る
念
(
おもひ
)
をなさしめしものなれ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
さすがにその人の筆の
蹟
(
あと
)
を見ては、今更に憎しとも恋しとも、絶えて
念
(
おもひ
)
には懸けざるべしと誓へる彼の心も、睡らるるまでに安かる能はざるなり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
わたくしは奇異の
念
(
おもひ
)
をなして引見した。幸作さんは松宇の孫で、わたくしに家乗の一端を語つた。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
一
(
ひと
)
つは二人
共
(
とも
)
躰に
惡
(
わる
)
い
病
(
やまい
)
を
有
(
も
)
ツてゐるからでもあらうが、一つはまた
面白
(
おもしろ
)
くない
家内
(
かない
)
の
事情
(
じゞやう
)
が
益々
(
ます/\
)
其
(
そ
)
の
念
(
おもひ
)
を
助長
(
ぢよてう
)
せしむるやうになツてゐるので、
自然
(
しぜん
)
陰欝
(
ゐんうつ
)
な、
晴々
(
はれ/″\
)
しない
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
不安と恐怖との
念
(
おもひ
)
を抱き乍ら、丑松も生徒の後に随いて、学校の門を出た。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
誰
(
たれ
)
もひとしき
嚴
(
おごそか
)
の
念
(
おもひ
)
、
胎
(
たい
)
を
溢
(
あふ
)
れて
心
(
むね
)
に滿つるを……
母
(旧字旧仮名)
/
アダ・ネグリ
(著)
げに
寧楽
(
なら
)
びとが
念
(
おもひ
)
に耐へて
汝
(
なれ
)
は
千年
(
ちとせ
)
を
経
(
へ
)
ぬるかな
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
愛欲の
念
(
おもひ
)
にうるみ
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
我等はをり/\身の戸外に在るを忘れて、大いなる廢屋の内を
彷徨
(
さまよ
)
ふ
念
(
おもひ
)
をなせり。所々燈を懸けて闇を照すを見る。而して山上は日獨り高かるべき時刻なりしなり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
望むこと足りぬとも、
媢
(
そね
)
みを蒙り羨を惹きて在らんは拙るべし、もとより女の事なれば世に栄えん願ひも左までは深からず、親の御在さねば身を重んずる
念
(
おもひ
)
もやゝ薄し
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
これに
亜
(
つ
)
いで、彼は
抑
(
そもそ
)
も何の
故
(
ゆゑ
)
有りて、
肥瘠
(
ひせき
)
も関せざるかの客に対して、かくばかり軽々しく思を費し、又
念
(
おもひ
)
を
懸
(
かく
)
るの固執なるや、その
謂無
(
いはれな
)
き
己
(
おのれ
)
をば、敢て自ら解かんと試みつ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
かずかずの
念
(
おもひ
)
の
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
沢の蛍は天に舞ひ、
闇裏
(
やみ
)
の
念
(
おもひ
)
は世に燃ゆるぞよ、朕は闇に動きて闇に行ひ、闇に笑つて闇に
憩
(
やすら
)
ふ下津岩根の
常闇
(
とこやみ
)
の国の
大王
(
おほぎみ
)
なり、
正法
(
しやうぼふ
)
の水有らん限は魔道の波もいつか絶ゆべき
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
われは婦人の黒き瞳を見て、曾て夢中に相逢ひたる如き
念
(
おもひ
)
をなし、深くこれに動されぬ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
生じ易きは魔の縁なり、
念
(
おもひ
)
を
放
(
ほしいまゝ
)
にすれば直に
発
(
おこ
)
り、念を正しうするも猶起らんとす。
二日物語
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
“念”の意味
《名詞》
思い。気持ち。
よく気を付けること。
(出典:Wiktionary)
念
常用漢字
小4
部首:⼼
8画
“念”を含む語句
執念
念珠
観念
記念
断念
想念
執念深
斷念
觀念
思念
妄念
念入
念仏
無念
念慮
記念品
念懸
怨念
紀念
諦念
...