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引居
読み方 | 割合 |
ひきすゑ | 25.0% |
ひきす | 25.0% |
ひきすえ | 25.0% |
ひきをり | 25.0% |
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誰も爲る
者有るまじと思ひ
頻に
悲しく心は後へ
引れながら既に
奉行所へ來り
白洲へ
引居られたり此日伊勢屋三郎兵衞方にては彼旅僧を
極めて
引居ゑられたる其
折柄越前守殿一通り忠兵衞が妻のお富へ尋ねの有りし
上相方の申立
方相違に依て對決申渡す長庵も
毛頭他出は致さぬとの
趣きなり忠兵衞に於ては胡亂なる儀申立ては
相濟んぞ心を
緩して
砂利の上に
引居られし
體此世の人とは見えざりけり
白洲の正面には大岡越前守殿
着座有左の方には御目附
土屋六郎兵衞殿
縁側には
目安方の
與力下には同心に至る迄
威儀嚴重に
控へたり此時大岡殿は武州幸手宿富右衞門と
呼れ其方歳は
何歳成ぞと
尋問しかば富右衞門ハツと平伏し少し顏を
引居候
而已か所持の品も落て在しからは全く九助が
所業に
相違之なく
假令拷問に掛かり候とて身に覺えなき事は
白状仕つらざる筈なり
前より申上候通り
口書書爪印まで相
濟候は全く
渠が白状に因ての儀に候と
何時にても同じ事を