大掃除おおそうじ)” の例文
これすなわち僕の若返りの工夫くふうである。要するに脳髄のうずいのうちに折々大掃除おおそうじを行って、すすごみあくたえだ等をみな払うことをしたい。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
娑婆しゃばにある大きな蒸汽機械も折々休息をさせて大掃除おおそうじもしなければごみまったり油が切れたりしてきに機械が壊れてしまう。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
大掃除おおそうじのときなどに縁側に取り出されているこの銅の虎を見るたびに当時の記憶が繰り返される。大掃除の時季がちょうどこの思い出の時候に相当するのである。
B教授の死 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
彼方あち此方こちも養蚕前の大掃除おおそうじ蚕具さんぐを乾したり、ばた/\むしろをはたいたり。月末には早いとこではき立てる。蚕室をつ家は少いが、何様どんな家でも少くも一二枚わぬ家はない。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)