“壁側”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かべぎは71.4%
かべぎわ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うちへ入ると、通し庭の壁側かべぎはに据ゑた小形のへつつひの前に小さくしやがんで、干菜ほしなでも煮るらしく、鍋の下を焚いてゐた母親が
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
いえ、一時わたしを始め、誰もあの壁側かべぎはに積んだ三十ばかりの総桐の箱には眼もやらなかつたのでございます。
(新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ミスラ君はうしろを振返って、壁側かべぎわの書棚を眺めましたが、やがてその方へ手をさし伸ばして、招くように指を動かすと、今度は書棚に並んでいた書物が一冊ずつ動き出して
魔術 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ミスラ君の部屋は質素な西洋間で、まん中にテエブルが一つ、壁側かべぎわに手ごろな書棚が一つ、それから窓の前に机が一つ——ほかにはただ我々の腰をかける、椅子が並んでいるだけです。
魔術 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)