呉服店ごふくみせ)” の例文
そして、呉服店ごふくみせのおかみさんが、しんせつに、まっていったらというのをきかずに、停車場ていしゃばかえして、出立しゅったつしたのでした。
真吉とお母さん (新字新仮名) / 小川未明(著)
「お前はいったい、どんな商売がしてみたいのかね。私はお前に呉服店ごふくみせを出させてあげようと思っているのだが。」
呉服店ごふくみせでも大分だいぶ立見たちみをした。鶉御召うづらおめしだの、高貴織かうきおりだの、清凌織せいりようおりだの、自分じぶん今日こんにちまでらずにぎた澤山たくさんおぼえた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
はじめ、がばり/\はゆき安賣やすうりかぎりしなるが、次第しだい何事なにごとにももちゐられて、投賣なげうり棄賣すてうり、見切賣みきりうりの場合ばあひとなると、瀬戸物屋せとものや呉服店ごふくみせふだをたてて、がばり/\。
寸情風土記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ともさへづりのかしましきならで客足きやくあししげき呉服店ごふくみせあり
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
真吉しんきちは、おかあさんのいの呉服店ごふくみせおもしました。そこで堤燈ちょうちんりてゆこうとりました。ふいに、真吉しんきちかえってきたので、呉服店ごふくみせのおかみさんは、おどろいて
真吉とお母さん (新字新仮名) / 小川未明(著)