“合方”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あいかた64.3%
あひかた35.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そこで一行の駕籠が、朝まだきの活劇を一幕残して、東海道の並木の嵐を合方あいかたに、大はまの立場たてばも素通りをしてしまいました。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
わッという掛け声のうちに、賑かな下座げざが入る。三味線、太鼓、小鼓、それに木魚がつれて、ぜんのつとめの合方あいかた
顎十郎捕物帳:15 日高川 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
やがて、合方あひかたもなしに、落人おちうどは、すぐ横町よこちやう有島家ありしまけはひつた。たゞでとほ關所せきしよではないけれど、下六同町内しもろくどうちやうないだから大目おほめく。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
自分は漸くカワレリヤ、ルスチカナの幕開まくあきに淋しい立琴アルプ合方あひかたにして歌ふシチリヤナの一節ひとふし思付おもひついた。
黄昏の地中海 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)