)” の例文
で、芳子はほとん喧嘩けんかをするまでに争ったが、矢張だんとしてかぬ。先生をたよりにして出京したのではあるが、そう聞けば、なるほど御尤ごもっともである。監督上都合の悪いというのもよく解りました。
蒲団 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
所謂いわゆる大臣とは道を以て君につかえ、不可なるときは則ちむ、(いさめてかれずば則ち退く)。今由と求とは(諫むべくして諫めず)、具臣(いたずらに臣の数に備わるもの)というべし。(二四)
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
しかその才をあわれみて獄につなぎ、ふうするに管仲かんちゅう魏徴ぎちょうの事をもってす。帝のこころ、敬を用いんとするなり。敬たゞ涕泣ていきゅうしてかず。帝なお殺すに忍びず。道衍どうえんもうす、とらを養うはうれいのこすのみと。帝の意ついに決す。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
その上、違作引きや、土地や灌漑についての修理費など、耕作者が要求してかれないといふことはなかつた。みんな、はじめは圖に乘つて要求したが、しまひには氣味わるがり出したほどであつた。
生活の探求 (旧字旧仮名) / 島木健作(著)
人に、自分の云ふことをかせようといふのはなかなかのこつた。
生活の探求 (旧字旧仮名) / 島木健作(著)