“可忌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いまわ26.7%
いまわし26.7%
いまは20.0%
いまはし13.3%
いまいま6.7%
うとま6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
紫玉は敗竄はいざんした芸人と、荒涼たる見世ものに対して、深い歎息ためいきを漏らした。且つあわれみ、且つ可忌いまわしがったのである。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
神職 ……居眠りいたいて、ものもあろうず、かんふたを打つよりも可忌いまわしい、鉄槌かなづちを落し、くぎこぼす——釘は?……
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ばれた坂上さかがみは、こゑくと、外套ぐわいたうえりから悚然ぞつとした。……たれ可厭いやな、何時いつおぼえのある可忌いまはしい調子てうしふのではない。
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
爾思しかおもへる後の彼は、ひそかにかの両個ふたりの先に疑ひし如き可忌いまはしき罪人ならで、潔く愛の為に奔る者たらんを、いのるばかりにこひねがへり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
魔の女め、姿まで調ととのえた。あれに(ひじ長く森をす)形代かたしろはりつけにして、釘を打った杉のあたりに、如何いかような可汚けがらわしい可忌いまいましい仕掛しかけがあろうも知れぬ。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼のへだて無く身近にるるを可忌うとましと思へば、貫一はわざと寐返ねがへりて、椅子を置きたるかたに向直り
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)