取片付とりかたづけ)” の例文
つかはし殘りの金子ははうむりし寺へ祠堂金しだうきんに寄進なし其外跡々の事共殘る方なく取片付とりかたづけ暇乞いとまごひして出立に及ばんとするに門弟中一同に名殘なごりをし暫時しばらく當所に足を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
それから手を分けて仏の取片付とりかたづけをいたしまして、葬式はいよ/\明後日と取極めました。藤原喜代之助は明日御登城のお供がありますから、うちに屋敷へ帰りまして、翌朝重役へ
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
取片付とりかたづけさせ自分はいそぎのことゆゑ一足先へ出立してあとよりおひつくべしと申聞け日の暮頃慈恩寺村じおんじむらを立出けるが時しも享保きやうほ八年七月十六日にて盂蘭盆うらぼんのことなれば村々にては酒宴さかもり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
敵と申さるゝは何ぞたしかな證據有ての儀で御座るかととふに掃部さればとよ日外いつぞや慈恩寺村へ金兵衞が出し所在所よりきふに歸るべしとの使つかひが來り其時我々はあとのこり何や取片付とりかたづけ親分は先へもどりし其ばん鷲の宮にて切殺されたる其跡へ我等三人參り合せて見る處に死骸しがい近傍かたはらに落て有しは是なり此鐵扇てつせん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)