“南画”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なんが66.7%
なんぐわ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
青絵というのは、染付そめつけのことで、呉須土ごすどいた南画なんがめいた構図で、よく寒山拾得かんざんじっとくのような人物や山水さんすいなどが、達筆に密画でなく描かれていた。
九谷焼 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
画のうちでは彩色さいしきを使った南画なんがが一番面白かった。惜しい事に余の家の蔵幅ぞうふくにはその南画が少なかった。子供の事だから画の巧拙こうせつなどは無論分ろうはずはなかった。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
これは南画なんぐわだ。蕭々せうせうなびいた竹の上に、消えさうなお前があがつてゐる。黒ずんだいんの字を読んだら、大明方外之人たいみんはうぐわいのひととしてあつた。
動物園 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
江東梅園も臥龍梅ぐわりゆうばいと一しよに滅びてしまつてゐるであらう。水田すゐでんはんの木のあつた亀井戸かめゐどはかう云ふ梅の名所だつた為に南画なんぐわらしいおもむきを具へてゐた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)