“八郎兵衛”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はちろべえ50.0%
はちろべゑ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
細貝家へ輿入こしいれをして来て、化粧の間で支度を直していると、しゅうと八郎兵衛はちろべえしゅうとめのさち女がはいって来た。
やぶからし (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
生島屋のおおだんなに八郎兵衛はちろべえっていうおにいさんがもうひとりごぜえましてね、そのかたが兄でありながら、あんまりおかわいそうなご沈落をしていなさるので、見るに見かねて
稽古けいこの男は小稲半兵衛こいなはんべゑをさらつたのち同じやうなおつま八郎兵衛はちろべゑ語出かたりだしを二三度繰返くりかへして帰つて行つたのである。蘿月らげつもつともらしくすわなほして扇子せんすで軽くひざたゝいた。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
が、言水が他の大家たいかと特に趣を異にするのは、此処ここにあると云はざるを得ないのである。言水通称は八郎兵衛はちろべゑ紫藤軒しとうけんと号した。享保きやうはう四年歿。行年ぎやうねんは七十三である。(一月十五日)
点心 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)