“行年”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぎょうねん40.0%
ゆくとし26.7%
ぎやうねん20.0%
こうねん13.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、大体を明かにすれば、伝吉は維新いしん後材木商を営み、失敗に失敗を重ねた揚句あげく、とうとう精神に異状を来した。死んだのは明治めいじ十年の秋、行年ぎょうねんはちょうど五十三である。
伝吉の敵打ち (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
しかるに二つある物は前の季に用る行年ゆくとしをとらんためなればこの理近かるべしといへるもあり、されども玄札老功たり既にする時は如何いかんとも春たるべしといふもありけり
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
しかし行年ぎやうねん二十五にして才人の名を博してよりこのかた、僕のことを御兄様と呼んだり、僕の写真を欲しがつたりする美人の手紙などの来たことはない。
変遷その他 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
「まだそのほかに、名簿を出すことになっています。行年こうねん何歳、父はだれ、職業は何、だれの紹介ということまで書いてあるんです。」
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)