“事理”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わけ41.7%
じり33.3%
こと8.3%
ことわけ8.3%
ことわり8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分で忰の事をかれこれ申すのはなものだが、忰は事理わけの分った奴で、けっして後で御迷惑になるような取計とりはからいは致しますまい。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
にや縁に從つて一念とみ事理じりを悟れども、曠劫くわうごふ習氣しふきは一朝一夕にきよむるに由なし。變相殊體へんさうしゆたいに身を苦しめて、有無流轉うむるてんくわんじても、猶ほ此世の悲哀にはなれ得ざるぞ是非もなき。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
かほどまでに事理ことを別けて頼んでおるではないか——こういう用がある以上、いま直ぐ貴殿の繩にかかるという訳には参らぬが、その代り、何年、いや、何十年かの後、この十七人の十七人目
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
又八どの、此度このたび、御縁の候て、当方の養子にもらいうけ候に就いては、おん前様まえさまのこと、懸念のようにみえ候まま、左候さそうろうては、ゆく末、双方の不為故ふためゆえ事理ことわけおあかし申し候て、おもらい申候。
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかれどもかみ和ぎ、しもむつびて、事をあげつらふにかなふときは、すなは事理ことわり自らに通ふ、何事か成らざらむ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)