下村しもむら)” の例文
……何處どこともなしにうちに、つぶしの島田しまだ下村しもむら丈長たけながで、しろのリボンがなんとなく、鼈甲べつかふ突通つきとほしを、しのぎでいたとしのばれる。
松の葉 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
水夫の服装をした少年は下村しもむらといつて当年十八歳、もう一人は中原なかはらといつて一つ下の十七歳、中原は麻の白服にカラーをつけたボーイ姿だつた。
怪艦ウルフ号 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
富山県射水いみず下村しもむらの加茂神社の春季祭に牛乗式が行われるが、この牛は昔から飛騨より借りて来る。
をつとをして三井みつゐ白木しろき下村しもむら売出うりだ広告くわうこくの前に立たしむればこれあるかな必要ひつえうの一器械きかいなり。あれがしいのうつたへをなすにあらざるよりは、がうもアナタの存在をみとむることなし
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
横山よこやま下村しもむら菱田ひしだなどいう当時の新進気鋭の士の協力を獲て、明治中葉の画壇に一新気運を喚起した後、明治三十四年(一九〇一)の末に至り、鬱勃うつぼつの元気に駆られ、孤剣一路
茶の本:01 はしがき (新字新仮名) / 岡倉由三郎(著)
その石を打擲うちやって仕舞しまって代りの石を拾うて入れて置き、又隣家の下村しもむらと云う屋敷の稲荷様を明けて見れば、神体は何か木のふだで、これとってゝ仕舞しまい平気な顔して居ると、もなく初午はつうまになって
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
「やア有難い。えらいぞ下村しもむら! 積荷の弾薬に気がついたのか。しつかりやつてくれ!」
怪艦ウルフ号 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)