“くにもと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
国許78.0%
国元6.4%
國許5.5%
故郷元4.6%
國元2.8%
国幹1.8%
故郷許0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ちとにわかだが、それがしは今日ここを立って、美濃みの国許くにもとへまかり越え、その足ですぐ安土あづちへ伺い、信長公の御処分をうけようと思う。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
またそうでもなく、嫁いでからも長く島の内の家にあったのを、彼女の遺言か何かによって国元くにもとへ届けたとも想像される。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
以て申送れば國許くにもとにても家老衆からうしう早々さう/\登城とじやうの上評議ひやうぎに及ぶ面々は安藤帶刀たてわき同く市正いちのかみ水野石見守いはみのかみ宮城丹波みやぎたんば川俣彈正かはまただんじやう登坂式部とさかしきぶ松平監物けんもつ細井※書等づしよとうなり江戸表よりの書状しよじやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「猿……。俺はな、誰にもいった事はないが、故郷元くにもとに不孝を重ねたままの母親を一人残してある。わしはもう一遍、その母親の顔を見られるだろうか?」
茶漬三略 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その時分じぶんには丁度ちやうどきう正月しやうぐわつるので、一先ひとまづ國元くにもとかへつて、ふるはるやまなかして、それからまたあたらしい反物たんもの脊負しよへるだけ脊負しよつてるのだとつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
第一大隊長 篠原 国幹くにもと
田原坂合戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
笹の関は、中川修理太夫の領内で、したがって、藩士の久住希十郎とは、故郷許くにもとからの相識みしりだった。もっとも、しりあいといったところで、身分が違う。