“ウツ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:うつ
語句割合
38.1%
33.3%
14.3%
4.8%
4.8%
4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
九人は、完全にウツし世の庶民の心に、なり還つて居た。山の上は、昔語りするには、あまり寂しいことを忘れて居たのである。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)
第一、海及び海の彼方アナタの国土に対する信仰は、すべて、はる/″\と続く青空、及びその天に接するヤマの嶺にウツして考へられて行く様になつた。
日本文学の発生 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
だが——瞬間睫の間からウツつた細い白い指、まるで骨のやうな——帷帳トバリを掴んだ片手の白く光る指。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
「これのハバカや、薄赤ウスホに白き、万家ヨロズヤに花咲くは、サキクに咲くらむ、寿ホキくにさくらむ、ウツし花かも、なりに、」
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
其が凡庸な個人の上にウツされた民譚・童話にすら、後世式な非難の添はないのも、かうした出発点があるからである。
万葉びとの生活 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
又其前は、飛鳥アスカの宮の日のみ子さま。大和の国中クニナカに、宮ウツし、宮サダアソバした代々ヨヨの日のみ子さま。長く久しい御代ミヨ々々に仕へた、中臣の家の神業カミワザ郎女イラツメさま。お聞き及びかえ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)