“をや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小止73.7%
小屋10.5%
小休5.3%
小留5.3%
5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平中は耳を側立そばだてた。成程なるほどふと気がついて見れば、不相変あひかはらず小止をやみない雨声うせいと一しよに、御前ごぜんへ詰めてゐた女房たちが局々つぼねつぼねに帰るらしい、人ざわめきが聞えて来る。
好色 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
それは小休をやみなく動く毎に、それだけ少しづつ彼等の本体の方へ近づいて来て、それ等の本体を呑包のみつつんでしまひさうに見える。
喜多きた食堂しよくだう飮酒のみく。……あのてつぼうにつかまつて、ぶるツとしながら繋目つなぎめいた踏越ふみこすのは、長屋ながや露地ろぢ溝板どぶいた地震ぢしんおもむきあり。あめ小留をやみにる。
大阪まで (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
先にけてか林のわき草原くさはらを濡れつゝきた母子おやこありをやは三十四五ならんが貧苦にやつれて四十餘にも見ゆるが脊に三歳みつばかりの子を負ひたりうしろに歩むは六歳むつばかりの女の子にて下駄を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)