“やかん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
薬鑵39.2%
薬罐29.2%
薬缶23.3%
夜間4.2%
野干3.3%
湯鑵0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
障子が段々だんだんまぶしくなって、時々吃驚びっくりする様な大きなおとをさしてドサリどうと雪が落ちる。机のそばでは真鍮しんちゅう薬鑵やかんがチン/\云って居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
それからキミョウニナオル丸、牛豚開店までやりやがって、按摩あんまとこが蒲生鉄斎、たつじんだ、土瓶だとよ、薬罐やかんめえ、わらかしやがら。
白金之絵図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
手堅い品が盛に作られてこそ本当の発展だというべきではないでしょうか。三条に続いてつばめで、鍋、釜、薬缶やかんの類に忙しい仕事を見せます。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
夜間やかんきやくおそはれけない夫婦ふうふは、輕微けいび狼狽らうばいかんじたくらゐおどろかされたが、座敷ざしきげてはなしてると、坂井さかゐ丁寧ていねい先日せんじつれいべたのち
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
と叫んだのだ——來て寢よは、來つ寢よなので、この夫どののことばによつて岐都禰きつねといふとある。そこで、この野干やかんの生んだ子を岐都禰きつねといふ名にし、姓を狐のあたひとした。
春宵戯語 (旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
箱の前には小さな塗膳があって其上に茶椀小皿などが三ツ四ツ伏せて有る其横にくすぼった凉炉しちりんが有って凸凹でこぼこした湯鑵やかんがかけてある。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)