“ふため”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
不為63.4%
二目22.0%
二眼7.3%
不爲2.4%
2.4%
2.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やぶれを取っては富田三家の恥辱、また仮借かしゃくがあっては新九郎の不為ふため、いずれにしても正しき剣の優劣を明らかにせねばならぬ。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
突然、彼女の背後から現われ出たものは、華麗な衣裳こそ身につけているが、その顔は二目ふためと見られぬ、醜い邪悪なものだった。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
と息をく処を、新吉は横眼でじろりと見ると、もう/\二眼ふためと見られないいやな顔。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「あツ、何をなさるんです。そんなことをしちや、反つて旦那の不爲ふためだ」
他はみな見苦しくもあわふためきて、あまたの神と仏とは心々にいのられき。なおかの美人はこの騒擾の間、終始御者の様子を打ちまもりたり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
地には落さじとやうにあわふためき、油紙もて承けんとる、その利腕ききうでをやにはにとらへて直行は格子こうしの外へおしださんと為たり。彼はおされながら格子にすがりて差理無理しやりむり争ひ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)