“のき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
軒57.1%
檐24.3%
簷16.4%
退0.7%
廂0.4%
担0.4%
棟0.4%
椽0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ふしぎにおもって、おとうさんがあおむいて見ると、軒(のき)さきの高いたなの上にのせられて、たにしの子が日向(ひなた)ぼっこしていました。
たにしの出世 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
一面の日当りながら、蝶(ちょう)の羽(は)の動くほど、山の草に薄雲が軽く靡(なび)いて、檐(のき)から透(すか)すと、峰の方は暗かった、余り暖(あたたか)さが過ぎたから。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
やがて黒羽町に入込(いりこ)むと、なるほど、遊廓と背中合せに、木賃宿に毛の生えたような宿屋が一軒、簷(のき)先には△△屋と記してある。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
そこ退(のき)やれ。そこ退きやれ。やい、危いわえ。(門内楽声息(や)む。老いたる男、携へ来れる大槌を挙げて烈しく門扉をうつ。)
南蛮寺門前 (新字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
……湖のほうから吹きわたって来る風は、しばらく声のとだえた客間にしのびいり、廂(のき)さきに吊(つ)った風鈴を咽(むせ)ぶように鳴らせていた。
青竹 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
婆「其の代り無代(たゞ)で宜うがんす、口を打欠(ぶっけ)えて種子(たね)え投込んで、担(のき)へ釣下げて置きましたから、銭も何も要(い)らねえもんでごぜえますが、思召(おぼしめし)が有るなら十六文でも廿四文でも戴きたいもんで」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
高う低う屋の棟(のき)に響きて、可愛や寐た間も魂は、米屋の軒をめぐる松之介の夢醒めむかと危ぶまれぬ。
磯馴松 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
十九日 ありなし雲、椽(のき)の端にあり。
雲の日記 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)