“なりゆき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
成行84.5%
発落4.2%
将来2.8%
發落1.4%
所行1.4%
経行1.4%
経過1.4%
經過1.4%
落着1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「待った。機長、はじめから戦うつもりでいたんでは、こっちの不利となりますよ。しばらく成行なりゆきにまかせてみようじゃないですか」
宇宙戦隊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
リツプは元から政治家ではないから、国の発落なりゆきには余り感じませなんだが、かれも曾て一種の圧制の下に立つて、大息ためいきばかりいて居た事がありました。それは女房の圧制です。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
府尹の傍には周将仕が来てその将来なりゆきを見ていた。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
公子夫婦は聞きて、さらばその詩をば我等こそ最初に聽くべけれと宣給ふ。我は直ちにだくしつれど、心にはこの本讀ほんよみ發落なりゆきいかにと氣遣はざること能はざりき。
像を懸けたる一本ひともとの葡萄は、早く熱のために葉をこがし、その幹は傾きて、首を垂れ憐を乞ふ如くなり。衆人もろひとの中なる淳樸じゆんぼくなる民等が眼は、その發落なりゆきいかならんとこの尊き神像に注げり。
穀物が第一膏而已のみに相成候趣に御座候、今より二ヶ月も相立候得ば必病氣をのぞき可申と、口を極めて申居候。此度は決而きつと全快仕可申候間御安心可成候。此度荒々あら/\病氣の所行なりゆきも申上置候。
遺牘 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
経てその後の経行なりゆきを観察仕候処一
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
自然の経過なりゆきがまた窮屈に眼の前に押し寄せて来るまでは、忘れている方が面倒がなくって好いぐらいな顔をして、毎日役所へ出てはまた役所から帰って来た。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さうして當分たうぶんこの事件じけんついかたけたやうかんじた。自然しぜん經過なりゆきまた窮屈きゆうくつまへせてまでは、わすれてゐるはう面倒めんだうがなくつてくらゐかほをして、毎日まいにち役所やくしよてはまた役所やくしよからかへつてた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ト、その日は怒りを忍びて帰りぬ。——畢竟ひっきょうこの猿は何者ぞ。また狐罠の落着なりゆき怎麼いかん。そは次のまきを読みて知れかし。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)