“これから”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
今後35.0%
以後20.0%
将来15.0%
向後10.0%
後来5.0%
自今5.0%
以来5.0%
向来5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「だからよう。今迄のことは昔から詫び通しぢやないか。だから今後これからが大切なんぢやないかと言ふのに。これからなんだよう、大切なのは……」
竹藪の家 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
現に其行進を見た時は、自分も何だか氣が浮立つて、身體中何處か斯う擽られる樣で、僅か五分間許りではあるが、自分も其行進列中の一人と迄なつて見た位である。……問題の鍵は以後これからである。
雲は天才である (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
……お前のためにも幸福しあわせだったろうが、俺らにも幸福だった。将来これからは俺らは女だけは。……それもお前のおかげで女の観方みかた変わったからよ。世間にゃお蘭ちゃんのような女もあると思やアなア。
猿ヶ京片耳伝説 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
向後これからもつと、もつともつと憥くして上げるのです。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
従来これまでもお前を世話した、後来これからも益世話をせうからなう、其処そこに免じて、お前もこの頼は聴いてくれ
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
一箇ひとりの男をじつと守つて、さうしてその人の落目に成つたのも見棄てず、一方には、身請の客を振つてからに、後来これから花の咲かうといふ体を、男の為には少しも惜まずに死なうとは
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「間、貴様は犬のくそかたきを取らうと思つてゐるな。遣つて見ろ、そんな場合には自今これからいつでも蒲田が現れて取挫とりひしいで遣るから」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
間さんはこれからおうつくしい御妻君をお持ち遊ばす大事のおからだでゐらつしやるのを、私のやうな者の為に御迷惑遊ばすやうな事が御座いましては何とも済みませんですから、私自今これからつつしみますでございます
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
くつてよ、可くつてよ、以来これからもう可くつてよ」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
鰐淵わにぶち焚死やけしに、宮は自殺した、俺はどうるのか。俺のこの感情の強いのでは、又向来これから宮のこの死顔が始終目に着いて、一生悲い思を為なければ成らんのだらう。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)